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樟蔭レポート

今日は「かいじゅう」の話をしますと言っても「怪獣」ではなく「海獣」です。海獣は漢字のとおり,海産の哺乳類のことで,クジラなども含まれますが,今回はアシカやアザラシの話です。 アシカはアシカ科,アザラシはアザラシ科に分類され,両者にはかなりの違いがあります。まず,アシカには外から見える“耳”――正式には耳殻,または耳介といいます――がありますが,アザラシにはありません。

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アシカ              アザラシ
また,アシカは後脚を前に向けることができ,陸上で4本足で歩くことができますし,後脚だけ,または前脚だけで体を支えることができますが,アザラシは後脚は後ろを向いたままなので,陸上ではイモムシやシャクトリムシのようにしか動けません。
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よく寝転んでダラダラしてる姿を「トドみたい」といいますが,トドはアシカ科なので「アザラシみたい」という方が正確でしょうね。
泳ぐときも,アシカは前脚で鳥が飛ぶように泳ぎますが,アザラシは全身をくねらせて魚のように泳ぎます。ちなみに,天王寺動物園にはアシカしかいませんが,海遊館にはアシカもアザラシもいますので,機会があれば比べてみてください。
本校には以前も紹介しましたが,絶滅したニホンアシカとアゴヒゲアザラシの標本があります。
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ニホンアシカ           アゴヒゲアザラシ
ニホンアシカの標本は非常に貴重なのですが,この標本は後脚を後ろに伸ばしたままでアザラシのように作られているので,あまり良くない標本です。
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アゴヒゲアザラシの方は,本校所蔵の標本では一番大きなものですが,本校に古くからあったものではなく,比較的新しく手に入れたものです。

最後に,分類上の話をします。この仲間は脚が鰭(ひれ)になっているので「鰭脚類(ききゃくるい)」と言われます。従来,肉食の哺乳類(食肉類)は,鰭脚類と陸上のイヌやネコの仲間というように大きく2つに分けられていましたが,近年,分類はDNAなど分子レベルで行われるようになり,その結果,食肉類は,イヌ類とネコ類にまず分けられ,鰭脚類はイヌ類に含まれるようになりました。これと似たことは数多くあり,もう一つ例をあげておきますと,現在,クジラとウシやブタが1つのグループに分類されるようになっています。
理科 生物の増田でした。