人々の関心が「貯蓄」から「投資」へと向かっています。「個人金融資産」に占める株式や投資信託、債券などの比率が高まっていることも、このことを裏付けています。しかし資産のうち現金、預金で保有されている割合は50%を超えており、低金利で預貯金を増やすことが出来ないにもかかわらず、日本人の堅実、健全な資産保有傾向が示されています。この多額の個人預金が、戦後日本の高度経済成長を支えたのであり、日本人の貯蓄志向の高さは、欧米諸国と比較しても圧倒的です。しかし一方で「守る」資産管理から「増やす」資産運用という考え方も広がっており、「リスクがあるから、高い金利がある」ことも認識されつつあります。金利や為替の知識を豊かにして「増やす楽しみ」を追及することも必要ですが、「欲」には「罠」もつきまといます。リスクをとりながらも「手堅い」姿勢が、資産管理の王道となるでしょう。
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