【講座概要】 社会性とは、人間が社会的存在として自分の所属する社会で能動的・適応的に行動できることを指す概念であり、基本的生活習慣の確立、言葉の獲得集団規範の習得、仲間と交わる能力の発達などが含まれています。ここでは「人間が、その社会の中でよく生きていくことができる能力である」と考えました。
「子育て」の歴史によれば、親たちは子どもの社会性を育てるために、努力を重ねてきました。稲作農耕文化の日本では、稲を育てるように子どもたちを「一人前又は人並」に育ててきました。放畜肉食文化の西欧では、家畜の飼育のように子どもたちを調教するように育ててきました。
現代社会における子どもの社会性と育成とは、人類の文化遺産を習得・継承する力とともに、新しい社会を創造する力を兼ね備えた人間の育成であり、そのためには「開かれた社会づくり・学校作り・人間作り」のシステム構築が求められています。それは親・教師・教育委員会・地方公共団体・国の責務と考えます。
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