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【講座概要】 社会のメンバーたちがお互いに協力をしあい、子どもたちにとっても大人たちにとっても、安全で安心な社会の基盤となるような市民文化は、どのように形成・維持されるのでしょうか?社会科学はメンバーの社会性の獲得と市民文化の形成について、集団や団体の果たす役割に注目して研究をしてきました。 こうした研究の中から、社会の中にあるネットワークや団体への所属が、メンバーの社会性の発達を促し、良き市民文化と良き民主主義の基盤となるという、関係資本の議論を紹介しあmした。パットナムはイタリア研究において、社会のあり方(垂直的ではない水平的なネットワーク)が市民共同体的な文化を創り維持すると指摘し、続く戦後アメリカ研究では、テレビ視聴にみられるような余暇時間の過ごし方の変化が、政治、社会、地域への参加からの撤退をもらたらしたと主張しました。 しかし、かつてのような形での参加の復活を構想するのは、困難です。子どもたちと(そして大人たち)の社会性を育むような参加のあり方は、団体の変化(「メンバーシップからマネジメントへ」)とそれを支える社会的・技術的諸条件を踏まえた、新しい形を構想していくべきではないでしょうか。
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