英語教育センター主催ワークショップ「我が国の外国語教育について-新しい学習指導要領の理念と授業のあり方-」を開催しました。

2012年11月26日(月)

11月17日(土)英語教育センター主催ワークショップ「我が国の外国語教育について-新しい学習指導要領の理念と授業のあり方-」を開催しました。

English Language Teaching Center

樟蔭学園英語教育センター主催ワークショップ

今年度は、文部科学省初等中等教育局国際教育課外国語教育推進室長の田渕 エルガ氏をお迎えし、昨年度から小学校外国語活動が本格実施され、本年度は中学校、来年度は高等学校で新学習指導要領が全面実施される中、我が国の外国語教育の現状とこれから学校教育に求められる英語教育について、グローバルな見地からお話いただきました。また、第2部実践発表では、大阪市立咲くやこの花中学校の今井 祥詠教諭に「聞く・話す・書くことを統合した1分間チャットの取り組み」、樟蔭中学校高等学校英語科主任の大喜多 正仁教諭からは「多読を取り入れた授業」について、新学習指導要領の趣旨に沿った中学校、高等学校の具体的な指導方法をご紹介いただきました。

 ワークショップ当日は、英語教育に携わる現職の先生方を中心に約110名の方にお集まりいただきました。文部科学省からの有益な情報を基に、国際共通語としての英語力とコミュニケーション能力を向上させるには、どのように授業を展開していくべきか意見を出し合う有意義な時間となりました。




「小中高等学校における外国語教育」


 田渕氏は、現在、小学校・中学校・高等学校における外国語教育を充実させるための条件整備や調査・分析、その他、外国語教育推進のための諸施策の実施を担当されております。第1部基調講演では、我が国の外国語(英語)教育について以下の流れでお話くださいました。



(1) グローバル化を巡る我が国の現状

(2) 我が国の外国語教育の現状

(3) 新学習指導要領(小中高全体)

(4) 小学校の外国語活動

(5) 外国語教育に関する取組


 
 グローバル化が進む中、日本からの海外留学者数は減少傾向にあり、また「内向き志向」の若者が増えているとの指摘もあります。その一方で日本企業の海外進出にあたっての「グローバル化を推進する国内人材の確保・育成」が強く求められているとの調査結果もあります。

 文部科学省は生徒や教員に求められる英語力を具体的に示し、外国語教育を推進していますが、平成15年度の調査結果によると英語の授業が分からないとする中学生の割合が学年が進むにつれ増えるなど、課題があります。新学習指導要領では、小中高を通じてコミュニケーション能力を育成することを基本的な考え方として、小学校における外国語活動の導入、中学校における授業時数増、高等学校における授業での英語の使用、中高における指導語彙の充実等が盛り込まれました。小学校における外国語活動については、その実施状況についてアンケート調査が行われました。

 講演の中で、外国語教育では、初めて英語に触れて楽しいと感じた気持ちを持続させることや、言葉を使って何かしたいという強い気持ちが学習の動機付けになることなどが強調されました。また、語学力(英語力)の向上は、グローバル社会を生きる子供たちの可能性を広げ、個人としても国としてもより豊かになれる重要な要素だと述べました。

 文部科学省の具体的な取組としては、生徒に求められる英語力について達成状況を把握・検証するための事業、各学校が学習到達目標を「CAN-DOリスト」の形で設定するための手引き作成、英語学習のモチベーション向上を図るためのDVDの作成・配布、留学促進、ALT、ICTの活用促進、英語教員の英語力・指導力の強化、大学入試改善等を挙げました。



「聞く・話す・書くことを統合した1分間チャットの取り組み」
「多読を取り入れた授業」


 第2部実践発表では、中学校、高等学校の現場から新学習指導要領の趣旨に沿った具体的な指導方法の紹介がありました。中学校の部は、大阪市立咲くやこの花中学校 教諭 今井 祥詠氏に「聞く・話す・書くことを統合した1分間チャットの取り組み」、高等学校の部では、樟蔭中学校高等学校 英語科主任 大喜多 正仁氏に「多読を取り入れた授業」についてお話いただきました。


 質疑応答では、少人数制のクラス編成とコミュニケーション能力向上の関連性や、小学校外国語活動導入後の中学生と導入以前の中学生の英語力の比較について、現場の教員ならではの意見や感想が述べられました。また、実践発表の1分間チャットや多読を取り入れた授業についても質問が出ました。

 今年度の樟蔭学園英語教育センター主催ワークショップは、文部科学省の田渕氏のご講演で、参加者の皆さんと現在の英語教育の方向性について共通理解が図られ、長期的な視野でそれぞれ日々の教育活動を見直す機会となりました。

【参加者の皆さんの声】

国が目指す英語教育の現在の方向性がわかり、良かったです。また、他国の流れも聞かせていただき参考になりました。(40代・男性)

文科省の方針など聞かせて頂き勉強になりました。また、1分間チャットは、生徒中心の授業となり、大変参考になりました。多読の授業は是非一度やってみたいと思います。(40代・女性)

1分間チャットについて様々なアレンジが考えられました。これをヒントに生徒の実態に応じたアクティビティーを考えていきます。(50代・男性)

閉じる