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樟蔭レポート

今回は3学期高2地学基礎授業から「地層の堆積構造」というのを紹介します。

下図のような地層が見られたとき、通常、下の地層ほど堆積した時期が古く、上の方ほど新しいということが言えます。

これを「地層累重の法則」と言います。大地の地下に眠る地層たちから、この法則などを使って、大地の歴史を再現することができます。歴史がわかれば自然災害に対する備えもしやすくなります。たとえば次のような話があります。

上町台地を挟んで東西に分布する大阪平野は、縄文時代に一度海底となった地帯です。この海を、淀川、大和川、石川などが運搬してきた土砂が堆積して今の大阪平野ができてます。大阪平野の地表に近い地層は、つい最近まで海だったので“水っぽい地層”で、やわらかいです。だから、地震の発生時には、ゆれが大きくなる、液状化現象を起こしやすい、津波にのまれやすい(さすがに樟蔭のあたりまで津波が来たという記録は見たことがありません)などの被害が想定できます。また、最近の大雨では、洪水被害を受ける可能性が増しています。台風のときには高潮被害を受けやすいです。生駒山の麓、近鉄奈良線が瓢箪山から石切まで南北に走るあたりは扇状地です。生駒山から流れ下った土石流がつくり出した地形です。ですから、大雨のときには土石流を警戒して避難情報がよく出ます。このような感じです。

地層の順番の話しに戻ります。地層は、いろんな理由で必ずしも見えている上が新しく、下が古いとは限りません。例えば次のような地層ではどうでしょうか。

地層と地層の境界面(層理面)が垂直になっています。このような地層は、実際に大阪の北の方、豊中市内で実際に観察されています。完全に垂直ではありませんが、まだ現在でも見ることができるこれに近い地層があるので実際に見に行ってきました。

現地は畑の法面になっています。ちょうど畑の持ち主の方が仕事をされていたので声をかけて中に入れていただくことができました。地層は、境界面の傾きが60度程度で、海にたまった粘土や、細かい砂、あらい砂、淡水にたまった粘土などできていました。ここで地層がこのようになっている理由ははっきりしているので、どちらが新しい地層なのかと言うことはわかっています。

地層の堆積順番がわからないときには「堆積構造」というのを調べることで順番がわかることがあります。地層と地層との境界面に注目します。以下、実際に見てきた堆積構造の例と、順番(上下)の判定を紹介します。

白浜三段壁洞窟の天井(見えている方が下)

川底が砂になっているとき、ときどき次のような模様が見られることがあります。上の写真は、このようなものが地層に残ったものです。

白浜千畳敷のサンドパイプ(左端が上)

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サンドパイプは、昔の海底から下の地中に生物が掘った巣穴に上にたまった砂などが入り込んでできたものです。

加太のソールマーク(向こう側が上)

和泉山脈から続く砂と泥が交互にたまった地層の砂層の下面についたもので、昔の水の流れた方向も判定できます(左上から右下に流れていた)。

教科書にも、わかりやすいものが例として載っていますが、身近に感じにくいので、行けるものなら現地に行って記録して授業で使うということを心がけています。

地層の上下を判定できるものは、にはこれ以外にもあります。3学期地学基礎授業は、それらを紹介しいながら、大阪の大地がどのようにしてできたのか、だから、そのような弱さを持っているのかということを勉強しています。

1年春組担任・理科(地学)担当・大久保雅弘