学芸学部国文学科の教員養成目標及び当該目標を達成するための計画

中一種免(国語)・高一種免(国語)・高一種免(書道)

 国文学科の教育は、日本語・日本文化の学習指導を、「話すこと」「聞くこと」「書くこと」「読むこと」を踏まえて「思考力」「想像力」を育み、授業を「創る」過程を重視して行う。我が国の言語文化への教養と言語感覚を豊かに育成し、あわせて、伝統的な言語文化と風土によって培われた人間性豊かな感性を学生たちに育み、深化・発展させることを目的としている。また、国文学、書道、上方文化研究や創作表現、そして日本語に関する教養と実技によって、広く社会に貢献できる教員としての資質・能力の育成をめざしている。
 したがって、本学科の教員養成の特長は、中学・高校の生徒の言語生活を充実させるにとどまることなく、豊かな自己表現力と正しい人間理解力とを持ち、実践的な力量を持った教員を育成することにある。文学作品はもとより、さまざまな言語活動の中に、例えば、一つの書作品の中にさえも、生々しく生きる人間の姿を見出し、それを基に創作へと至るような教養を涵養したい。
 その実現のために本学科は、我が国の言語文化として古典文学、近現代文学、日本語学、および上方文化研究、日本語の表現力を培う創作表現研究、書道研究等の基礎的な学問内容を充実・深化させるために、2年生よりゼミ単位で学修に取り組んでいる。例えば、本学の卒業生である田辺聖子作品の多方面にわたる研究や、学生自身による創作表現活動等を通して、言語や文学による人の心の活動のダイナミックな姿を把握し、その多様な文化的な意味理解に目を向け、社会に貢献できる教員の養成を目的に学修指導を行うものである。