公開講座等(関屋キャンパス)

2008年11月15日(土)

当講座は終了いたしました。

【オープンカレッジ文化講座】『子どもの社会性を育むためには〜人と関わる力を育てる〜』
「社会性と多様性 比較からの対話」が開催されました。

【講座概要】
 社会性は人間の本質ですが、人間的な環境において多様な形であらわれるものであり、存在を相互に承認しあうことによって成立していくものです。好ましい性格や傾向のことを徳といいます。社会的な徳とは、利他性や献身、他者への優しさであり、社会的な悪徳とは利己性や自己中心的傾向のことでしょう。一方で、人との接触を好む・好まないという傾向は、徳ではなく気質といえるでしょう(社会的気質−孤高的気質)。ドイツ留学時代での私的な経験で言えば、ドイツ人たちの底抜けの親切や善意に助けられました。私たちは、献身という社会的徳や相手を出し抜かない心地よい社交心を、身につけるべきではないでしょうか。(湯浅)

 オランダの小学校は、小さな建物しかありません。運動場やプールは町の公設の施設を使い、子どもたちは授業に向かうために自転車に乗って町を走ります。また、幼少期から、途上国の子どもたちなどのための募金活動に近所を親とともに回るなど、利他的な振る舞いを当たり前のこととして身につける環境があります。現代のオランダでは、東欧や北アフリカ諸国からの移民や季節労働者の子どもたち、その母親に対する教育という課題があります。多様なもの、異質なものに幼いときからふれるという機会があることに、大きな意味があるのではと思います。(岩ア)
 対談では、「利他性・献身性」や「多様なものへの寛容性」の鍵となる、他社についての「想像力」を、子ども時代にいかにして育むことができるのかという点などについて、話し合われました。その中では、道徳教育は「感情教育」であるという考え方から、子ども時代から思春期、青年期にかけて、当たり前のように日常的に人に接する状況に、理屈としてではなく訓練として、親も率先して置くようにしていること、自己選択・決定や感情教育が生活の中心にあることなどが紹介されました。また、学校のあり方、家族のあり方、社会のあり方などについても、ドイツ、オランダ、日本の比較から話題が及びました。(中井)

日時

平成2011月15(土) 10301200

講師

湯浅愼一氏 教養教育教授
岩ア正子氏 心理学科教授
(聞き手)中井歩氏 人間関係科准教授 
 

講演内容

 「社会のメンバーに求められる社会性とは何か」を問うとき、その答えは社会のあり方によって様々です。ヨーロッパにおける社会のあり方と、日本における社会のあり方は、歴史や宗教、学校について見ても、大きく異なっているように思われます。例えば、ヨーロッパが多様な社会集団の中で子どもたちが育つ機会があるのに対して、日本では「家族」や「学校」が完結した小宇宙であるかのようにも見えることがあります。
 この対論では、ヨーロッパ社会との比較の観点から、子どもたちの社会性を育む条件について、「社会のあり方(公共性)」と「人間のあり方(人間性)」を中心にして考えてみたいと思います。多様性についての対論にふさわしく、多様な内容(=脱線あり)になることを予めご了承下さい。
平成20年度オープンカレッジ講座特設ページへ

詳細

対 象    : 一般成人及び学生
定 員    : なし
参 加    : 無料
申 込    : FAXe-mailにてお申込みください。
         本学ホームページでも申込みが可能です。
         住所、氏名(フリガナ)、電話番号と申し込まれる講座日を明記してください
         なお受講許可証等はお送りしませんので当日会場へお越しください。
申込締切   : 平成201114日(金)
キッズルーム : 有り(無料:要申込)〔キッズルーム申込締切:
1111日(火)

主 催    : 大阪樟蔭女子大学人間科学部学術研究会
共 催    : 香芝市教育委員会

交通アクセス

オープンカレッジ文化講座のお問い合わせについて

オープンカレッジ文化講座のお問い合わせは、下記学術振興課までお願いいたします。

 大阪樟蔭女子大学
学術振興課(関屋キャンパス)
 〒639-0298 香芝市関屋958
 TEL 0745-71-3168  FAX 0745-71-3141
 e-mails-gakujyutsu@osaka-shoin.ac.jp
 URL http://www.osaka-shoin.ac.jp

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