大阪樟蔭女子大学

2009年3月22日(土)平成20年度現代GPプロジェクトSHOIN子育てカレッジ
SHOIN子育てカレッジ 絵本を通した子育て支援を考える

SHOIN子育てカレッジ 絵本を通した子育て支援を考える

講演

【SHOIN子育てカレッジ 絵本を通した子育て支援を考える 報告書】

 本学では「絵本」を通した子育て支援について、実際に絵本に触れ、絵本の楽しさ・絵本の持つ力と可能性を体感することで、絵本を通した子育て支援について共に考える機会を設けた。講演者は、去年7月のSHOIN子育てカレッジで大変好評を博した長谷川氏をお招きし、今回は絵本ライブを新たに加え、乳児から大人まで対象年齢の幅を広げてより多くの方々に参加して頂ける環境を設定した。

 第一部の講演会では、絵本の読み聞かせ、素話を絵に起こしながらリアルタイムで完成していく絵本づくりの実演、そしてウクレレによる歌の演奏も交えながら展開された。
絵本の読み聞かせでは、幼い子どもでも十分に理解でき楽しめるように前頁へ戻って解説を加えたり、時には絵本の文章を離れ子どもとのやりとりを入れる等、大切なことは読み方やルールにとらわれずに「子どもと一緒に読む(一緒に感じる)ことである」と改めて感じることができた。

 絵本づくりの実演では、子どもたちとのユーモア溢れる会話とともに展開されていくため想像力をかきたてられ、その場で出来上がっていくプロセスの面白さを親子で体感することができた。ウクレレの演奏では、「幼稚園のブルース」など長谷川氏が子育てをされた経験を元に、子どもの目線で日常を捉えた歌詞を曲にのせて保護者に届け、会場は笑いの渦に。子育て中の慌ただしく過ぎていく日常生活の中で、忘れがちな「子どもの視点に立って捉えること」「子どもの心に近づくこと」をさりげない形で再認識できたのではないかと感じている。

     

 第二部の絵本ライブでは、一場面のみを長谷川氏が設定し、会場の参加者とのリレー方式で物語づくりが展開された。全く白紙だったものから即席でどんどん物語が完成していく世界は、わくわく感とドキドキ感で会場が一つになった。講演中終始、長谷川氏自らが心から楽しんでいることが会場全体に伝わってくるような長谷川氏独特の雰囲気に包まれた。

 講演全体を通して、絵本を介し子どもと関わる子育てのヒントを盛り込みながらも、何事も「こうあるべき!」という概念はない、と長谷川氏のメッセージが込められた楽しい講演会であった。また本講演会は実施に際して、学生が運営にあたり環境構成から準備、当日長谷川氏の補助や子ども達のサポートを行った。全員が一回生で、運営に携わったことがない学生ばかりではあったが、サポートを考えていく中でいろいろな方々の立場に立った視点で環境を設定し運営を行ったことは、次への自信につながる大きな一歩になったのではないかと感じている。

SHOIN子育てカレッジ 絵本を通した子育て支援を考える


【参加者統計】
・参加者203名(一般118名、子ども85名)
・性別(男性12%、女性88%)
・年代(10代1%、20代5%、30代42%、40代32%、 
 50代13%、60代5%、無回答2%)※年代はアンケート回答者のみ
・地域(奈良県77%、大阪府21%、京都府1%、三重県1%)

大阪樟蔭女子大学子育て支援開発センター長 菊野春雄

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