
NPO法人 Fathering Japan 代表理事
安藤哲也氏 父親の子育てを支える環境づくり
Fathering Japan(=以下、FJ)の理念、活動について、体験談を交えながら楽しいトークが展開された。
安藤氏は、書籍販売と子育ての接点から、子どもたちと関わり、笑わない子どもの背後にいる無表情な親の存在、長時間労働により疲労感を募らせる父親世代への疑問などから、FJを設立された。Fatheringとは「父親であることを楽しもう!」という理念で、FJでは、子育てを通したお父さんの自立を目指し、お父さんによるお父さんのための事業を行われている。
多くの男性は、自分が父親になるとは考えず、また、具体的な父親イメージももたない。女性は、妊娠、出産、子育てを通じて、母親になっていくが、男性は、子ども、子育てに対応できず、フリーズ、強制終了となる。このズレは大きく、離婚の原因ともなりうる。
そこで、FJでは、多様な父親像を提示するとともに、男性に対して「OSを入れ替えよう」(意識改革)と提案される。「子育てパパは仕事もできる」というのもその一つ。仕事と子育ては相反すると思われがちだが、子育ては、(1)タイムマネージメント、(2)問題解決能力(問題発生予知能力!)(3)次世代育成能力を高めることができる。ワーク・ライフ・バランスは、早く帰宅して、どのように過ごしたいのかという生き方の問題。仕事か家庭かの二者択一ではなく、仕事も家庭も、趣味も地域活動も、一つの鍋に入れる寄せ鍋理論を示し、一人ひとりが鍋奉行、ぐつぐつ煮ておいしく味付けしようと提案された。 |