大阪樟蔭女子大学

文部科学省選定 大学教育改革支援プログラム
学生による地域協創型子育てモデルの開発
総合的人間力を育てるサイクルプロジェクト
有資格者等に対する児童英語の学び直しと教育現場での英語活動指導力育成プログラム
事業内容
事業実施スケジュール
プログラム修了者に対する証明方法
事業評価体制
 
文部科学省「社会人学び直し」委託平成21年度事業 小学校外国語活動指導力育成講座
平成23年度から小学校に導入される外国語活動(英語活動)のための指導力アップを目指した講座。
 
小学校外国語活動指導力育成講座
講座は終了しました
 
シンポジウムは終了いたしました
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文部科学省選定 大学教育改革支援プログラム
 
有資格者等に対する児童英語の学び直しと教育現場での英語活動指導力育成プログラム

平成21年度成果報告書

挨拶

 

 平成19年に採択された文部省・委託事業「社会人の学び直しニーズ対応教育推進プログラム[有資格者等に対する児童英語の学び直しと教育現場での英語活動指導力育成プログラム]」は、本年をもって終了することとなりました。

 採択された平成19年8月には、文部科学省から小学校外国語活動の必修化が新聞紙上に報道され、大阪府教育委員会、大阪市教育委員会、20年度には奈良県教育委員会、堺市教育委員会の協力も得ることができ、小学校教員を中心とする社会人の多くの参加を得ることができました。

 本プログラムは、・小学校英語活動指導力育成、・英会話スキルアップ、・小学校教育学びなおしの三プログラムから構成され、19年度から21年度までの受講状況は次の表のとおりとなりました。

プログラム名 合計
申込 受講 修了
(1)英語活動指導力育成プログラム 582 379 331
(2)英会話スキルアッププログラム 420 307 238
(3)小学校教育学び直しプログラム 179 169 122
合計 1181 855 691

 おそらく、この委託事業で採択された100を超えるプログラムの中でも、五指に入る受講者を迎えられたものと考えます。会を追うごとに、小学校教員以外の方からの参加も増え、社会人学び直しにふさわしい状況となってまいりました。受講者の追跡調査までができず、この講座を受講し、教壇に立たれた方の数は把握できませんが、本来、スキルアップを図られる社会人の参加を求めて開講いたしましたので、これらのプログラムを受講された方が、一人でも多く教員として教壇に立たれることを期待いたしております。

 平成22年1月30日の講習をもって終了いたしましたが、参加者の多くの方々より、次年度以降も継続して開催してほしいとの要請がまいっております。また担当いただいた先生方からも、ここまでの講習で培われたノウハウを生かす方向で取り組んでほしいとの要望も寄せられております。

 各年度の外部評価委員の先生方のご提言、ご指摘を受け、最終年度には充実したプログラムにすることができました。外部評価委員の先生方、また各教育委員会のご協力、この講座をご担当いただきました先生方の熱意のたまものと深く感謝申し上げます。

 三年間のプログラムを成功裏に終えることができましたことをご報告してご挨拶とさせていただきます。

平成22年3月
大阪樟蔭女子大学
 キャリアセンター長
 教授 北尾和信

   

3年間の取組のまとめ

 

 平成19年度から始まった文部科学省委託事業「社会人の学び直しニーズ対応教育推進プログラム[有資格者等に対する児童英語の学び直しと教育現場での英語活動指導力育成プログラム]」であるが、3年間の事業を通じて、講座プログラムへの申込者数は1,181名、受講者数は855名、修了者数は691名となった。事業内容等は次の通りである。

(1)年度別事業内容

年度 実施日 行事名 内容等
平成19年度 平成19年10月
〜平成20年2月
秋期講座の開講 (1)英語活動指導力育成プログラム
平成19年10月 セミナーへの参加 日本児童英語教育
平成20年1月 国内視察 東京家政大学
「児童英語地域支援者養成講座」
平成20年2月 外部評価委員会の実施 19年度事業の点検と評価
平成20年3月 海外視察 中国での小学校英語教育の運用
平成20年3月 シンポジウムの開催 「小学校から始める国際化」
平成20年度 平成20年4月
〜平成20年7月
春期講座の開講 (1)英語活動指導力育成プログラム
(2)英会話スキルアッププログラム
平成20年8月 夏期講座の開講 (3)小学校教育の学び直しプログラム
平成20年9月 海外視察 ブータンの英語教育の現場
平成20年10月
〜平成21年2月
秋期講座の開講 (1)英語活動指導力育成プログラム
(2)英会話スキルアッププログラム
平成21年2月 外部評価委員会の実施 20年度事業の点検と評価
平成21年度 平成21年4月
〜平成21年7月
春期講座の開講 (1)英語活動指導力育成プログラム
(2)英会話スキルアッププログラム
平成21年8月 夏期講座の開講 (3)小学校教育の学び直しプログラム
平成21年9月 シンポジウムの開催 「ことばを豊かにする小学校英語活動」
平成21年10月
〜平成22年1月
秋期講座の開講 (1)英語活動指導力育成プログラム
(2)英会話スキルアッププログラム
平成21年2月 外部評価委員会の実施 21年度事業の点検と評価

(2)年度別受講修了状況

 各年度の申込人数、受講人数、修了人数は次の通りである。受講者855名のうち、修了者は691名となり修了者率は80.8%となった。

 また受講登録者の人数は565名なので、概算で一人平均1.5プログラムを受講したことになる。

申込人数表

プログラム名 平成19年度 平成20年度 平成21年度 合計
秋期 春期 夏期 秋期 春期 夏期 秋期
(1)英語活動指導力育成プログラム 100 106   102 136   138 582
(2)英会話スキルアッププログラム   113   104 116   87 420
(3)小学校教育学び直しプログラム     86     93   179
合計 100 219 86 206 252 93 225 1181

受講人数表

プログラム名 平成19年度 平成20年度 平成21年度 合計
秋期 春期 夏期 秋期 春期 夏期 秋期
(1)英語活動指導力育成プログラム 44 78   79 88   90 379
(2)英会話スキルアッププログラム   74   80 73   80 307
(3)小学校教育学び直しプログラム     84     85   169
合計 44 152 84 159 161 85 170 855

修了人数表

プログラム名 平成19年度 平成20年度 平成21年度 合計
秋期 春期 夏期 秋期 春期 夏期 秋期
(1)英語活動指導力育成プログラム 43 69   71 76   72 331
(2)英会話スキルアッププログラム   61   65 54   58 238
(3)小学校教育学び直しプログラム     53     69   122
合計 43 130 53 136 130 69 130 691

履修証明者人数

  • 第1回 平成21年 5月21日 10名
  • 第2回 平成21年12月18日 20名
  • 第3回 平成22年 3月11日 28名 合計58名

(3)受講者の事後評価

 この3年間の本プログラム修了者のうち、上記履修証明取得者対して、講座で学んだことを教育現場でプログラム受講後にどのように活用したか等の次の質問項目についてアンケートを行った。主な意見は次の通りである。

<質問事項>

  • (1)学んだことをクラスでどのように活用しているか。
  • (2)「小学校英語活動」を進めていく上で困っていること。
  • (3)「小学校英語活動」に関して新しい研修プログラムを作成するとしたらどのようなものを希望するか。

<主な意見>

(1)学んだことをクラスでどのように活用しているか。

 現在、英語活動の担当をしています。学年は1年生ですので、直接に小学校英語活動のクラスでの活用は無いのですが、担当者として職員研修の中で活かすことができています。

 私は、直接担任をもっていない。現在教務主任をしています。教務部の中に外国語活動(英語)の分掌があり、英語の係と共に校内で外国語活動の研修を進めているところです。その研修で「学び直し」プログラムで学んだ事を伝えています。又、学年に入り込んで授業をしたり、学級に入って歌やチャンツなどをしています。

 著名な先生方よりすばらしい実践法や、その基幹となる考えを学ぶことができ喜んでおります。実践方法はすぐにその一部でもクラスで実践し、私が(自ら)体得することができるよう(忘れないように)つとめました。そして、その授業を若い先生方に参観していただき、次の実践の参考としていただきました。また、校内研修の折には、樟蔭にて学ばせていただいた内容をその都度報告(一部実践)していきました。

 英語活動の担当をしていたので、学んだことをすぐに授業に活用しました。紹介して下さった絵本を買って読み聞かせをしたり、ゲームをしたりして楽しくすごすことができました。

(2)「小学校英語活動」を進めていく上で困っていること。

 可能な限り、all Englishでの授業ができるようになりたいと思うのですが、指示の仕方についての力量不足を感じています。日常的に英語を使う機会が無いので、忘れることも多いので機会があれば研修会に参加したいと考えています。

 5、6年生の授業という点で、どうしても1〜4年の担任との温度差があります。全ての教員で取り組みを進めるための研修の在り方を検討中です。小学校に研究教科があり、今年は理科でした。理科の研修に外国語活動の研修他、特別支援、体育・・・時間のやりくりが大変です。

 研修の時間がなかなか確保できにくいこと。本校は、児童数が急激に増加しているため、空き教室がなく、英語活動を行うスペースがなく、そのため環境(掲示他)をととのえてあげることが難しく、子どもたちによりよい環境で活動できないものかと困っております。

 英語ノートが配布され、それをこなしていくことが大変でした(今年度、英語ノートの研究の指定校だったので)。また、ゲームは楽しいですが、ゲームが目的にならないよう、他の教科の授業と同じように目的に合わせて活動を組んでいく必要があります。担任が日常的に取り組むことが大切で、私のような担当者が中心ではなく、担任が積極的にやる気になってもらえるにはどうすればいいのか困っています。準備から指導案まで準備していては、意欲も育たないので、担任がたいへんながらも自分自身で外国語活動を行うことが必要だと思っています。

(3)「小学校英語活動」に関して新しい研修プログラムを作成するとしたらどのようなものを希望するか。

 普段の土曜日、または長期休業。長期休業での連続設定(2〜3日程度で)。英語ノート・単元毎の学習内容の具体的な進め方、できればall Englishの進め方。song, song game, game, etc…。海外での生活場面を設定して、どのようなやりとりがあるのかといったもの(ファーストフード店/薬局/病院/デパート/スポーツ観客として/美術館/道を尋ねる/食事の場面)できればいずれの場面も家での復習が可能であるようなプリントがあった方がよい。

 長期休暇の方が私は参加しやすいです。授業に使う英語のスキルアップ、授業に使うチャンツやゲームなど。指導案(授業の進め方)。

 普段の土曜・日曜を使う方が英語にふれている時間が長いのでよいと思う。教師の英語力UPにいろいろなワークショップがあって良かったと思う。

 長期休暇(8月初旬か後半)に3〜4日連続で開いていただくと他の先生方へも案内しやすくなると思います。ワークショップ型(英会話ではなく、指導法をメインとした研修)を先生方は望まれているようです。やはり、「授業をどのように進めたらよいのか。」「より楽しい活動は?」「英語ノートのより有効的な活用は?」というところが一番の希望かと思います。私個人としましては、土・日の研修もありがたいです。本当にたくさんのことを学ぶ機会を与えていただきありがとうございました。

 夏休みなどにワークショップがあればいいと思いますが、他の研究会とかさなっていて、今年度の研修いけなかったので残念でした。

   
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