SHOIN子育てカレッジのテーマ「絵本で広がる子育ての輪」について、渡辺氏は、自らの実践を振り返って、たとえ、難民キャンプであったとしても、そこに暮らす大人たちは、平和な未来を願い、子どものことを真剣に考えるふつうの親、わたしがやったことは国境を越えて子育ての輪を広げることだったのだと改めて感じられたといいます。 カレンの言葉で書かれた書物により、カレン語が継承される。カレン族に昔から伝わる手遊びや昔話から、子どもの育ちへの大人の思いが、楽しみとともに、子どもたちに伝えられる。カレンの文化の継承により、大人と子どもが尊敬や信頼の絆で結ばれ、子どもたちが、自分の民族、家族、そして自分自身に誇りをもてるようになる。様々な書物に触れることで、広い世界を知り、未来への希望を育む。 カレン語での「大きなかぶ」の読み聞かせも交えたご講演は、深刻な話題を含むにも関わらず、渡辺氏の温かく大らかな人柄によるものか、分かりやすく、聞きやすいものでした。ビルマの政情や難民キャンプについても丁寧に解説され、様々な画像の提示により、内容が生き生きと伝わってきました。 一般の方々にとっても、もちろんですが、子どもに関わる技術や絵本に関する知識など、身近なスキルによる国際貢献ということで、学生にとっても、非常に感銘深く、興味深かったようで、様々な反響が寄せられました。
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