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繰り返すこと
2023.1.26.
昨日は,急な臨時休校に戸惑う人も多かったかと思います。いろいろな情報が飛び交う中で,自分が今必要なモノを手に入れるのは,その真偽の判断も含めそう容易くはありません。
しかし,その時々で精一杯の判断をすること,安易に自分に都合の良い情報だけを信じないことは大切です。まずは落ち着いて,自分のすべき行動を定めましょう。
さて,今日のお話は「繰り返し」・・・同じ事を何度も行なうこと についてです。
これを学びの真髄として聞いた人もいるでしょう。人は忘れる生き物ですから,大事なことは何度も何度も磨り込むことでようやく自分のモノになるということです。体がその時々で自然に対応して動くというのも同じかも知れません。武道で基本の型と呼ばれるものや,バットやラケットの素振りなどをイメージすると分かりやすいですかね。明確にイメージができて,体が言うことをきくと,ぐんぐん上達していきます。音楽の世界でも,良いイメージを持って演奏技術が整えば,その音は聴衆の心に響くのです。
ところが,実際問題として同じ所作をただ続けることは,結構な苦痛を伴います。苦行です。少しすると我慢できる限界がきて,もう嫌だとやめたくなります。黙々と努力を続けることのできる天才は稀なのです。
そこで必要なのは”目標の明確化”。〇〇になりたいと強く強く願うなら様々な我慢もできることでしょう。更に我々一般人ががんばる方法に”目標の細分化”があります。果てなき道を進むのではなく,大目標に向かう前に”まずはあそこまで”というちょっとがんばれば手が届く小目標をいくつも設置することです。時に休憩も取りながら,でも諦めずにまた進む。共にがんばる仲間がいれば更に強力な支えにもなるでしょう。いろんなことに当てはまる真理だと思います。社会で生きる大人の人は皆,この原理をうまく使っているのです。
ただ,注意してほしいのは,逆もあることです。守株ってわかりますか。
たまたまラッキーでうまくいけたとき,私たちは喜びます。こんでいいや。しかし,それが常に多方面で繰り返されると,その殆どが怠惰な人になってしまうのです。自分で努力せず,苦労せず,楽をして進んでしまうと,どんな風に育つでしょうか。最初の内は,親や師に手を引かれ道を示され歩みますが,ちゃんと親離れができない人は大変です。依存度が高くなり過ぎると,”使えない人”の出来上がりです。
練習をしないでうまくなることを望む。
勉強しないで進学を高望みする。
自分の人生を人任せにする。
どれも有り得ないことはわかると思います。助けてくれる人がすぐ横に居れば,つい頼りたくなるものですが,いつまでもそれではいかんということです。自分で考え,自分で決め,自ら行動し責任を持つこと。失敗を恐れるあまり,いつまでも周りが手を貸し過ぎることのないように。間違えてもいいから,休んでもいいから,そこから自分で立ち上がること。
学生の間にしっかり自立の練習を積んでもらいたいと願っています。
どうぞこれからも良き繰り返しを重ねられんことを。
(高3主任 増井 崇)
最近のお気に入り・・・私の繰り返したくなるところ