樟蔭BLOG
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2025.08.05
盆踊りの夜、見つけた「仕事の原点」
樟蔭レポート
先日、地元の町内会で行われた盆踊り大会に、私もスタッフの一員として参加しました。
私に与えられた役割は、会場に設置されているゴミ箱の袋を定期的に交換するというもの。時間は18時から22時まで。
日が沈んでも蒸し暑さの残る中での作業で、しかも目立つ仕事ではありません。
正直、「これはなかなか大変だな…」と思いながら作業を始めました。
しかし、その気持ちは、思いがけず早い段階で変わっていきました。
ゴミ袋を交換していると、通りかかる方々が「ご苦労さまです」「ありがとうね」と、次々に声をかけてくださるのです。
顔も名前も知らない方々からの何気ない一言でしたが、それがとても心にしみました。
その瞬間、「ああ、自分は誰かの役に立てているんだ」と実感し、疲れも吹き飛ぶような気持ちになりました。
私たちは日ごろ、生徒に「誰かのために働くことの大切さ」や「感謝される喜び」について語ることがありますが、実は大人である自分自身も、こうして改めて「仕事の原点」を思い出す機会があるのだと感じました。
地味な仕事でも、丁寧に取り組むこと。
そして、それを見てくれている人が必ずいること。
そのことを、身をもって体験できた一夜でした。
このような地域行事を通して、自分自身もまた学び、成長させていただいていると実感しています。
学校教育も、地域とのつながりの中でさらに豊かになる——そんなことを思いながら、また明日からの教育活動に励んでいきたいと思います。
高校副校長 谷口 宏