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樟蔭BLOG

ブログ

2023.12.29

【高3選択地学】お宝砕屑物でアクセサリーつくり

樟蔭レポート

高校3年生の選択科目「地学」の今年度の最後の授業で、UVレジンを使ってアクセサリーつくりをしました。
封入するのは「お宝砕屑物」です。砕屑物とは、泥、砂、礫(れき)のことで、今回はおもに砂サイズ(粒径0.06mm~2mm)のものです。砕屑物は岩石や地層が風化されてできあがります。
すなわち、風化される元の岩石に“お宝”が含まれていたら、それからできる砕屑物には、その“お宝”が含まれることになります。たとえば砂金は、金を含む岩石が風化してできた砕屑物に含まれます。
地学の授業で、岩石ができる(火成岩、堆積岩、変成岩)→風化・侵食・運搬・堆積→砕屑物が堆積してできる地形などを扱っているので、最後の授業で地学受講記念としてアクセサリーをつくったのです。
さすがに、砂金を集めてくるのは大変なので、もっと手に入りやすく、かつ、“お宝”になるものを選びました。
安山岩、流紋岩、角閃岩→ガーネット(ざくろ石)、砂鉄(おもにチタン鉄鉱)
かんらん岩→ペリドット(かんらん石)
↓ガーネット(赤い粒)を含む岩石
↓ガーネットを含む安山岩(横長の岩石)
発色の特殊なガーネット以外は、すべて他の砂粒に混ざっています。作業は、砂の中から自分が使いたいガーネットを見つけること、いろんな色の鉱物が混じる砂を自分が使いたい色にするために選別することから始まります。
↓海岸の赤っぽい部分がほぼすべてガーネット
↓川砂の中のガーネット

↓地表にたまるやや大粒ガーネット
↓本日の砂サイズの材料(左2つは運良く売られていた購入品、真ん中上下は海岸のガーネットサンドで上はガーネットメイン・下は砂鉄メイン、右端はガーネットを含む川砂)
↓材料の拡大写真、これを“きれい”と思うかどうかはいろいろでしょう

DSC_5421
↓選別中

↓レジン封入中

↓さすが高校生、たこ焼き風に丸いレジン!

↓いろいろ作業中(ほぼ落ち着いた頃)

↓完成品

砕屑物(ガーネットなど)の観察や、気に入ったガーネットの持ち帰りまでは授業でしたことがありますが、このUVレジンアクセサリーつくりまでは、実は、高校生にしてもらうのは初めてでした。手際のよさもアイデアも、さすが高校3年生という感じでした。

今年のブログ更新はこれが最後になります。
みなさま、よいお年をお迎えください。

理科担当(おもに地学分野・生物分野)大久保雅弘