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【臨床心理学専攻】東大阪市教育センター見学実習報告

2016年11月10日

 大阪樟蔭女子大学大学院臨床心理学専攻では,毎年,修士1回生の時に,臨床心理基礎実習の一環として,教員の指導の下に,本学の近くにある東大阪市教育センターに見学実習に行きます。

 東大阪市教育センターでは教職員研修,調査・研究,相談・支援の3つの業務を行っておられます。今回の実習では,業務内容の中でも特に心理的支援が必要とされている相談・支援について,講義を通して教えていただきました。相談・支援の業務では,生徒児童が抱える問題について相談員が個別に対応していく来所相談・電話相談,相談員が学校現場における問題の予防や改善,現状把握のために学校へ働きかける派遣相談,学校復帰を目指す不登校児童生徒への支援として,適応指導教室の運営を行っておられます。

 東大阪市教育センターにおける近年の相談支援の状況について,電話相談よりも来所相談の需要が多く,対面して相談したいと思われる方が増えてきている傾向にあるというお話を伺いました。問題に対する具体的な対応や手立てを必要とする相談者の方がおられるということを知り,臨床心理士の知識や技術が世間に求められていることを改めて感じました。

 また,実習生の理解を踏まえながら,スクールカウンセラーの役割や活動のあり方について教えていただきました。スクールカウンセラーは学校の全体の動きを客観的に捉え,社会問題において学校がどのような支援を求めているかを把握すること,子ども・先生・保護者のそれぞれが抱えている立場を理解し,立場に沿った支援や助言をしていくことが求められるということを理解していきました。

 今回の実習で,実際に学校臨床の現場で働いておられる先生方のお話を聞かせていただき,あまりイメージが湧いていなかった,学校臨床における臨床心理士の活動について理解を深めることができました。実習で得た知識を今後の進路選択や対人援助の場で活かしていきたいと思います。

 

修士1回生 T.A.