研究科案内

化粧ファッション学専攻概要

化粧ファッション学の分野

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化粧ファッション学専攻の特色

●化粧研究とファッション研究の高度化をめざす先駆的大学院です。

●ものづくり、ひとづくり、地域づくりを重視する実践型大学院です。

●もういちど学びたい人、研究を深めたい人のための社会人対応大学院です。

 

化粧ファッション学専攻開設の趣旨

大阪樟蔭女子大学大学院化粧ファッション学専攻は、これまで決して十分とは言えなかった化粧ファッション学の分野の研究者を養成するとともに、従来、日本が得意としてきた繊維、アパレル、化粧品および関連する産業分野の専門職業人を養成し、かつ文化芸術等の分野においても国際的に活躍のできる人材を育てていくことを目指しています。

 

化粧ファッション学の大学院における発展

化粧ファッション学の可能性は、通常私たちが化粧やファッションといった用語で想像する範囲をはるかに超えて広がっています。化粧ファッション学専攻では、ファッション学、化粧デザイン学、身体表象学の3つの分野(科目群)をおいてその研究教育を展開しますが、下図のように、本専攻で扱われるテーマは、

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などの範疇に分類できるでしょう。
さらには化粧品と皮膚科学、心療内科や環境問題にまでテーマは広がっていきます。すでに化粧や、美容、アパレル分野の職業に従事している社会人の方々には、キャリアアップや職域の拡大、新領域の発見へのチャンスになることは確実です。

 


研究者の養成と社会人の再教育を支える諸制度

●男女共学制を導入します

本専攻は、化粧学とファッション学を統一的に学ぶことのできる日本で唯一の大学院として、日本における化粧ファッション学研究の主要拠点となることを求められています。本専攻では、そのような役割を踏まえて、男女共学制を導入し、化粧ファッション学の研究と関連分野での活躍を志す男女がともに学び、研究できる環境を整えます。


●社会人の学びやすい時間割設定と昼夜開講制の実施(大学設置基準第14条の教育方法の特例)

世界中でいま多くの社会人が働きながら勉学にいそしんでいます。化粧ファッション学専攻においても、社会人が働きながら無理なく通学できることを最優先に考え、授業時間帯を平日の夕方以降や土曜日の昼間を中心に配置しています。一部の科目については土日や長期休暇期間などを利用した集中講義形式で授業を展開します。

※本専攻では、6講時:18:20~19:50、7講時:20:00~21:30を中心に授業を開講します。一部科目は、5講時:16:20~17:50にも開講。土曜日は昼間開講となります。


●学びを支える長期履修制度

社会人が在職のままでも修学できるよう、また、個人の事情により、標準の修業年限(2年)で修了することが困難な方が、独自のカリキュラムで履修計画を組むことができるよう、[長期履修制度]を設けています。修業年限を3年または4年に延長しても、学費総額は増えない制度になっています。入学時に長期履修を選択した場合、授業料等の納付金は、標準修業年限2年の場合に支払うべき授業料総額を、在籍年数に合わせて分割納入できます。


●奨学金制度について

本学には、独自の公募制・推薦制の奨学金制度があります。公募制の「給付奨学生」は、本学の1年次・2年次の大学院生が対象で、健康で人物・学業ともに優秀でありながら、経済的事情により修学が困難と認められた学生に給付されます。また、推薦制の「特別給付奨学生」は、本学2年次の大学院生が対象で、研究に熱意を持ち、学業、人物ともに特に優秀と認められ、専攻長に推薦されたものに給付されます。どちらもその年度に納入すべき授業料の半額相当額で、返還不要となっています。

 


化粧ファッション学の問題系の広がり

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■カリキュラムの編成

化粧ファッション学科では上図で示すように、モノ、よそおい行為、人間の3つの研究領域を、ものづくりとビジネス・文化芸術・福祉・生活・社会の5分野に分類し、環境、消費社会の諸問題と関連付けて分析、研究できるよう、以下の科目を開講いたします。


は、1年次配当科目。は、1・2年次配当科目。は、2年次配当科目。

共通科目・基幹科目

人間科学研究方法論
「生活の質の向上」に資するため、臨床心理学・人間栄養学・化粧ファッション学の知見を検証する。

化粧ファッション学特殊講義1
総合的な「化粧ファッション学」と隣接する専門領域との関係を学び、学問としての深化を図る。

化粧ファッション学特殊講義2
専攻の全教員、全学生が参加する合同授業。現代社会における化粧ファッション学の役割を議論する。

化粧ファッション学専攻主要科目群(演習科目)

ファッション学科目群

ファッションと科学演習1・2
衣服材料学(繊維や糸、布の構造や性質)と、衣服整理学(衣服の洗浄や加工、染色)について考究する。

ファッションと技術演習
主に衣服構成学の分野における基本的知識を身につけ実際の作品制作を通して、諸工程を理解させる。

ファッションと美学演習
世界各地の服飾史や民俗学における知識を共有し、美術館収蔵品や現代の作家の作品を素材に学ぶ。

化粧デザイン学科目群

化粧デザインと科学演習1・2
安全な化粧品制作の基礎知識を学び、開発に必要な知見を修得。企画書、試作品を制作する。

化粧デザインと技術演習
メイクアップ、ヘアメイク、染毛など実技を通し、化粧技術の基本やその効果について研究する。

化粧デザインと美学演習
世界各地の化粧など、美学の基礎知識を確認。人はなぜ化粧を行うのか、事例をもとに考える。

身体表象学科目群

身体表象と心理演習
認知科学の知見にもとづき、顔や身体認知に関わるプロセスの諸相について研究する。

身体表象と解剖学演習
人体各部の器官や組織の名称を知り、美術解剖学の成果を学習。身体内部の可視化について学ぶ。

身体表象と社会演習
化粧や服装などの身体表象行為と共同体の規範との関係、個人のアイデンティティ形成との関係について学ぶ。

化粧ファッション学関係科目群

化粧ファッションビジネス論
ファッション・ビューティ産業を中心に、商品開発からの事業展開やブランド論、またはビジネスプロセスなどについて考究する。

ボランティア・非営利ビジネス論
化粧ファッションに関わるセラピー、ボランティア活動や非営利ビジネスについて、そのマネジメントなどを考究する。

特論科目

ウェルネス持論
装い/粧いが心身に及ぼすポジティブな効果あるいは健康への作用について、科学的知見に基づいて考究する。

キュレーション特論
ファッションや化粧デザインの分野の作品を知的財産として管理し、将来に役立てる方法を学ぶ。

メイクアップ特論
舞台やファッションショー、映画やテレビの特殊メイクなど、様々な分野の技術を学ぶ。

ヘアメイク特論
ヘアメイクの技術とその変遷、再現、新しい技術やシルエットの開発について研究する。

ファッション特論
近代消費社会のファッション現象、20世紀のクリエーターの足跡から、今後の方向性を考究する。

パフォーマンス特論
人間の欲望が、身体と身体装飾をよりどころにして、いかに美を実現するのかを実践を通して検証する。

デザイン特論
デジタルとアナログの二つの観点から、美やデザインに関する知識と技術を修得する。

集中演習科目

ファッション学研究1~9
化粧ファッション学専攻の各教員の専門領域による指導のもとに、学内外のリソースを活用し、また実作実践などによる検証を通して主題別の個人研究を行い、その方法論を身につける。


一部科目は不開講になる場合があります。

 
 


化粧ファッション学専攻パンフ2025年度版

化粧ファッション学専攻Q&A

 

神戸ファッション美術館との連携

ファッションをテーマとした日本で初めての公立美術館、『神戸ファッション美術館』との連携のもと、美術館が所蔵する貴重な資料の数々に触れる機会が得られるだけでなく、美術館が持つ多彩なリソースを活用した学びと研究を進めることが可能です。

学芸員資格も取得可能(女性のみ)

学芸員資格に関する学部科目を、科目等履修生として修得することによって、
学芸員資格の取得が可能になります。(詳細はお問い合わせください。)

 

 

専攻長のコメント

日本で唯一の専攻「化粧ファッション学専攻」へようこそ

専攻長 川野 佐江子

2013年4月に化粧ファッション学専攻という日本で唯一の専攻が開設され11年となります。その間の現代社会の動き、とりわけ情報化・デジタル化の進展には目を見張るものがありますが、人間のよそおい(装い・粧い)の営みは依然絶えることがありません。また近年は多様性やSDGsなどの概念が社会を覆い、その中ではよそおいの営みも新たな課題を発見していると言えるでしょう。そうした今、本専攻設立にあたり北山晴一初代専攻長の呼びかけを再掲します。化粧ファッション学専攻を引き継ぐ者として、ここに示された理念と熱意を継承して行きたいと思います。

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 化粧ファッション学専攻は、化粧やファッションなど私たちの身体のよそおいに関する事柄、やや学問的な用語を使えば、身体の美と身体の表象に関わる現象と課題を総合的に研究することを目的とする大学院です。しかしながら、このような総合的な視点から化粧ファッション学を考えた大学院は、これまで、どこにも存在しませんでした。本学大学院の化粧ファッション学専攻がはじめてです。
 このパンフレットの「化粧ファッション学の問題系の広がり」をご覧いただければ一目瞭然なのですが、学問としての化粧ファッション学の可能性は、通常私たちが化粧やファッションといった用語で想像する範囲をはるかに超えて広がっています。化粧品やファッション作品といったモノづくりの研究開発からはじまって、よそおい行為のもつ社会的意味、美を求める私たちの欲望のあり様、身体とこころへの影響、芸術や文化の分野での発展、さらには生きるよろこびをもたらす美の経験の大切さなど、化粧ファッション学が研究すべき対象は、いずれも私たちの人生と社会のありかたについて深く考察することへと誘うものばかりです。
 今改めて化粧ファッション学専攻を展開するにあたって留意したことがいくつかあります。それは、

  1. 血の通った生身の対象を生身のまま研究する学問としての化粧ファッション学を打ち立てること。
  2. 社会に役立つ化粧ファッション学でありたいこと、いいかえれば美の経験を大切にする化粧ファッション行為がよりよい社会の実現に結びつくような道筋を見つけたいこと。そのためには昼夜開講制など社会人が学びやすい環境を整備すること。
  3. 新しい分野である化粧ファッション学の研究拠点の構築と研究者の養成のために男女共学が必要だと考えたこと。

 このように、化粧ファッション学専攻は、本学はじめ他大学において関連する様々な専門分野を修得してきた学生に対し研究の場を提供するだけでなく、文化アート活動の実践家や、美容教育の専門家、美容福祉を志す人々、化粧品やアパレルなど「美」に関連する職業分野に従事し活躍している多くの社会人にとっても意義のある再教育と研究の場を提供するべく設計されています。
 社会に役立つ化粧ファッション学の確立をめざして、ともに研究に励んでいきましょう。


化粧ファッション学に興味のある方、大学院で学んでみたいと考えておられる方は下記までご連絡ください。

mds_toiawase_gs.png 樟蔭学園入試広報室
Tel:06-6723-8274 / Fax:06-6723-8268
E-mail: beauty-fashion@osaka-shoin.ac.jp