くすのきの葉蔭に集うあなたへのメッセージ ~春期が終わるにあたって~
2020年8月10日
春期が終了しました。学生の皆さん、遠隔(オンライン)授業、どうだったでしょうか?この春に入学された1年生はキャンパスでの対面授業の経験がないまま、オンライン授業を受け続けることになりました。また進級された2年生以上の皆さんも通常のキャンパスライフが制限され友人との語らいやクラブ活動も自粛となり、思い描いていた日常とかけ離れた現状にメンタルバランスを保つことが難しい人もいるかと思います。わたくしたち教職員も経験がない中、学修面を中心に学生の皆さんへのサポートを強化してきたつもりですが、皆さんへ十分に対応できなかったところもあったと思います。
これからのことについて記したいと思います。
8月17日(月)からの集中講義期間の授業方針を、樟蔭UNIPAや大学のホームページにてお知らせしました。個々の授業科目の実施方法(授業方法・日程・教室)の詳細については、樟蔭UNIPA掲示等で順次お知らせしますので、受講登録している皆さんは情報発信を確認し対応してください。その後の「実験実習実施特定期間(8月31日~9月24日)」や「秋期(9月25日以降)」での授業はどうなるのか、皆さんの関心も強いと思います。
新型コロナウイルスの感染終息への見通しが立たないなか、難しい判断となります。学生の皆さん、とりわけ地方から大阪に来られて一人暮らしをしている方などからすれば、早く方針を決定してほしいところだと思います。現段階においては、コロナ感染状況が今のまま推移すると仮定し、今回示した「レベル3」相当の対応になろうかと予想しています。ただし決定ではありません。今後、状況が変化し方針が変わる可能性もあります。決まり次第皆さんにお伝えしますので、大学からの情報発信に注意をしてください。
特に秋期に関しては、キャンパスでの対面とオンラインの授業が共存することが予想されます。コロナ感染リスクを最小限に抑えながら、徐々に対面授業を増やしていきたいと考えていますが、オンライン授業がまったくないということはありません。春期のような授業形式もあると思ってください。オンライン授業を秋期も行うとすると、春期、皆さんが経験された授業がどうだったのか?検証が必要です。是非、いろいろなご意見を聞かせてください。学生の皆さんのご意見や感想などを把握して、今後の授業運営に活かしていきたいと思います。春は手探り状態でスタートしましたが、秋は春の経験や生じた課題などを検証総括し、改善を図ります。
授業以外でも様々なことが懸念されます。特に、卒業年次の学生の皆さんは、卒業研究、論文作成に焦りを感じているかもしれません。就職活動など進路についても同様でしょう。担当の教職員に早めに連絡してください。必要となればこれらの活動について、事前に担当教職員と調整しコロナ対策を充分に施した上で、キャンパスにて実施することも認めていきます。
これら以外でも課外活動や自主的諸活動でキャンパスにて活動を行いたいと考えている人もいるかと思います。各々、対象の部署に問い合わせてください。活動が停止している状況を何とか脱したいと思う気持ちはわかります。その時点での指標に照らし合わせ、感染リスクと諸活動とのバランスを見て判断することになります。
皆さんの健康と命を守るため、自らが移動することによる感染拡大を防ぐため、一刻も早い平常の生活を取り戻すため、これまで対応策を考えてきました。これらの大目的は現在も変わりません。今、あなたに出来ることは何か?このような時間を有効に活用し、自分自身を見つめ直す良いきっかけとしてください。これからは大きく世界観、価値観が変わっていく世の中になると予想されます。これまでの常識が覆ることも想定しなければならないかもしれません。その際に右往左往しないよう、この機会に自分自身を磨き、知識、教養、人格の向上に努めるよう心がけてください。この夏の期間も読書など自分磨きを行ってください。このことがあなた自身の成長に繋がりますし、社会に対する責務でもあるからです。
くすのきの葉蔭に集うあなたへ。私たち教職員はあなたが充実した学生生活を送ることが出来るよう、これからも精一杯の努力をします。新たな感染拡大が懸念されます。とにかく3密を防ぎ自分自身が感染しないよう、自らの行動を今一度、見つめ直してください。
令和2年8月10日
大阪樟蔭女子大学 学長 北尾 悟