学校案内

オンライン袴コンテストで感じたこと

2020年12月4日

 先日、オンライン袴コンテストが開催されました。例年、学園祭(くすのき祭)の1つのイベントとして本コンテストは開催していました。ただ今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、同じような形式での実施は困難と判断しました。

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 このような状況下、樟蔭のシンボルでもある"深緑の袴"にフォーカスした歴史あるコンテストを無観客でライブ配信しよう!との声があがり、多くの学内外の関係者のご尽力ならびにご協力のもと、オンラインで開催する運びとなったのです。

 今回、5名の学生さん達がコンテストに応募してくれました。当日までプライバシーに配慮しつつサイトを立ち上げ、日常生活やアピールしたいことなどを綴り、これらの閲覧数も採点に取り入れるという審査方法をとりました。また当日は予め録画した特技を披露し、コロナ禍で感じたこと、考えたことについての作文の朗読も併せて、審査の対象として進行しました。

 事前の準備そして当日のパフォーマンス、5名すべての学生が自分の魅力を十二分に発揮してくれたと思います。現況、閉塞感のある世の中ですが、皆、こういう状況だからこそ、前向きに考え、人との関わりを大事にしていきたいと語ってくれました。自分の将来の夢をしっかりと持ち、相手が存在するからこそ自分もこの場に存在している、だから笑顔で接して周りの人たちを幸せにしたい、と伝えてくれました。まさに「他者を感じるセンス」を充分に感じられる5名でした。

 前回の学長だよりで、「他者を感じるセンス」がこのコロナ禍においてとても重要ではないかと記しました。こういう状況をチャンスに捉え、自分とは違う他の人たち、周りの人たちに関心を寄せることを通して、逆に自分を見つめるきっかけになると私は思っています。自分を見つめ直すことにより、内面の美しさとともに、その内面の美に応じた言動や立ち居振る舞いをも含めたトータルの美が作りあげられるようになるのではないでしょうか。応募された5名から十分にトータルの美が伝わってきました。まさに大学のグランドデザイン"美 Beautiful~美(知性・情操・品性)を通して社会に貢献する~"を具現化していて、ほんとうにうれしく思います。この5名に限らず樟蔭の学生は皆、ポジティブに行動していく心の持ち主であることを感じています。私たち教職員も学生の皆さんに十分に応えていく体制を作っていかねばなりませんね。

 今回の企画実行に関して、多くの学内外の方々にお世話になりました。多くの企業様、関係者の方々にまずは御礼申し上げます。またコンテストサイトに入り審査をしていただいた多くの皆さまにも感謝いたします。そして計画立案から当日運営まで奔走してくれたくすのき祭実行委員の学生さん達、彼女らを支えてくれた教職員はじめ多くの方々へもこの場を借りてお礼の言葉を伝えさせていただきます。ほんとうにありがとうございました。

我が家の柴犬も、常に周りの状況をサーチし自分を見つめ直しています。先月は紅葉を愛で、四季の移ろいを感じているようです。

1204-1.jpg2020年12月 4日

学長 北尾 悟

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