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【FD・SD活動推進委員会より】平成29年度秋期FD・SD研修会を開催しました

2018年03月08日

 

 

 2018年2月22日(木)、「分かりやすい授業とは?~学生一人ひとりに届く授業の基本の“キ”~」をテーマに29年度秋期FD・SD研修会を開催しました。

 今回は、学生の理解を促す(分かりやすい)板書の仕方やスライドの作り方、その他授業の工夫などを3名の報告者よりご発表いただきました。

 

(1)『分かりやすい板書・スライド』
 越智 砂織准教授(ライフプランニング学科)
 二宮 かほる氏(ノートテイクボランティア団体 SWING)
 本学学生 3名(ノートテイクボランティア)

 ノートテイクボランティアの経験から、「分かりやすい板書・スライド」についてお話しいただきました。

 ノートテイクとは、聴覚障がいのある学生と一緒に教室に入り、教授者や他の受講生の発言などの音声情報を書き取って伝えることで、それを行なう人はノートテイカー(要約筆記者)と呼ばれています。

 参加者の皆さまには、ノートテイクを体験していただいた上で、ニ宮氏、本学の学生ボランティアの3名に、これまでのノートテイクの経験から、板書やスライドについて意見を述べてもらい、聴覚障がいをもつ学生だけではなく、全ての学生にとって「分かりやすい板書・スライド」になるポイントをご教示いただきました。

 

(2)『学生に届く授業の基本-思考の流れはこうしてつくる-』
 大杉 稔准教授(児童学科)

 授業の基本として一番重要なのは、学生が考えるための「~したくなる」流れをつくることにあるとし、授業の流れのつくり方について大杉准教授がご担当されている「初等教科教育法(国語)」の学習場面を例に、解説いただきました。

 またワークを組み込みながら、学生の学ぶ力の「弱み」「強み」の実態を理解した上で授業を創ることや、学生が思考を深めるために「変換する」という機会を提供することの大切さについてお話しいただきました。

 最後に、黒板の文字の大きさや色使い、スクリーン等の機器と併用して板書を活用する方法など、見やすい板書や機材の使い方について解説がありました。

 

 (3)報告者とフロアとの質疑応答
 報告者3名(大杉准教授、越智准教授、二宮氏)にご登壇いただき、質疑応答を行ないました。

 参加者からは、「知識を与える、考えさせるという一方的な授業ではなく、学生が主体的に学びたくなる授業、学生の強みを生かした授業をするための具体例を示してもらえたので大変参考になりました。」「授業の流れや資料構成など基本的なことを改めて見直すよい機会になりました」という感想をいただきました。

 また今回、本学の学生に加わってもらい、学生参画を試みた研修会となりましたが、「ハンドアウトにこまめに番号(記号)をふるということは大変参考になり、すぐにやってみようと思いました。学生のプレゼンも具体的でよかったと思います。」「ノートテイカーボランティアをしてくださっている学生さんたちの生の指摘があったのは、大変良かったです。(問題点が実感できしました)」「注意すべき点をノートテイカーの生の声を通して具体的に知れたのがよかった」という感想をいただくことができました。

 

 参加した学生からも「先生方が、このような研修会などをしていることを初めて知りました。」「なぜ、先生が講義中に机の間を巡回していたか分かりました。」という感想をもらい、「学生参画」とう本学の新たなFD活動を提供できた研修会となりました。

 開催日:2018年2月22日(木)10:30~14:30
 参加者:46名(専任:41名、非常勤:3名、職員:2名)
 場所:芳情館1階 123教室